海の欠片

わんころがCWのリプレイ置いたり設定置いたりするところです。

2024-01-01から1年間の記事一覧

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わんころがCWと自創作関係についてあれこれ置いとく場所だぞ! メインコンテンツ ■CWリプレイ カモメの翼 カードワースのリプレイ集。「オリジナル要素とネタバレ満載」で、「全てを通して1本のストーリーになる」タイプのリプレイです。緊張感は飾り。 ■C…

アルカーナム2周年記念の小ネタ記事

※メタメタしてます※この内容自体は全年齢で問題ないんですが、この記事のきっかけがR-18有償依頼が元なので話の内容はお察しください※大本になりましたその小説は椎平 蛙様より執筆いただきました。この場を借りてお礼申し上げます※アイコンはいつもの通りル…

天威無縫 15話「変調」

←前日が沈むと同時に眠る白いカラスは、日が昇ると同時に目を覚ます。寒さを感じないうららかな陽気の中、カーテン越しの柔らかな朝日が目にかかればぼんやりと意識が浮上する。気だるげに大きな欠伸を一つし、ゆっくりとした動きでベッドから降りた。(……昨…

天威無縫 14話「追憶」

←前試験を終え、ロビーでサヴァジャーの証となるピンバッジを受け取る。これを所持しておくか、衣服の内側に着けることが義務付けられている。内側に身に着けるのは、戦闘中に引っかけてしまったり攻撃を受けて紛失する事故が多々起きたからだ。かつては紛失…

天威無縫 13話「雨翔」

←前サヴァジャー試験当日。この日は雨で、あちこちに水浸しができている。さあぁと振り続ける雨は強くはないものの、いたずらに仕込まれる泥濘みは天然のトラップだ。今日も過行く人の足を、車輪に手をかけ、彼らに土と水の洗礼を与えていくのだ。雨は火属性…

天威無縫 12話「神話」

←前フィリアと決闘をした後、治療しきれなかった怪我はヒーラーや医師にはかからずに市販薬で応急処置を行った。クジャクの医師の件があり、例えララテアだけが見てもらう場合でも何かしら不都合が出るかもしれないと考えた。警戒しすぎても仕方はないが、少…

天威無縫 11話「兎闘」

←始まりは収穫を終え、喜びを祝うための娯楽の一つとして始まったと言われている。稲作に使われていた牛から闘牛に特化した牛が交配されるようになり、そうして現在では人が獣としてぶつかるようになった。ルールは単純。武器を使わず、己の肉体と野性だけを…

天威無縫 10話「天風」

←前カルザニア王国に到着し、一週間が過ぎた。あれからは特に目立った問題は起きておらず、闘技場の利用者と戦い資金稼ぎを行っている。大会が行われていなくとも、闘技場ではサヴァジャー同士が日々闘うために利用している。来場した者と1対1で試合を行う場…

天威無縫 9話「憧憬」

←前 その日の夜。コルテがララテア達を見つけた頃には日は沈みきっており、ララテアがクレアを背負った状態での再会となった。お互いに情報を共有しながら、暗くとも街灯で明るい街並みを歩いていく。昼間より少し気温は下がるが、肌寒いとは感じない過ごし…

天威無縫 8話「価値」

←前 一方、カルザニア王国リュビ区の時計塔の屋根。『天女の悪戯サンライト・ヴェール』で2人の姿を消してから、クレアがララテアを抱えて空を飛んでここまで連れてきた。姿も消しているのでまず見つからないだろうと、コルテが片付けてくれるまでの間やり…

天威無縫 7話「強欲」

←前 「ここあたしのかかりつけ医さんがいるところ。チューナーさんでもあるから、サヴァジャーの診断もしてくれるよ」案内された場所は細い道を10分ほど歩いた先にある、町医者とさほど変わらないほどの規模の病院だった。治安が悪くなりがちな裏通りにこそ…

天威無縫 6話「方針」

←前 おおよそかつてのドイツに位置する、カルザニア王国。スペインの文化であった闘牛や、古代ローマの闘技場の文化を取り入れ、人間同士が戦う文化を築いた。この世界の『当たり前』を先駆けて取り入れ秩序としたこの王国は、今や世界規模で人間の生活基盤…

天威無縫 5話「旅路」

←前2日治療を受け、3日目の朝。クレアの様子を確認すると、まだ身体は痛むが出発できるとのことだった。いよいよピュームを離れ、カルザニアへと向かう日が来たのだ。元々雨の少ないカルザニア地方は今日も快晴だ。3人は必要最小限の荷物を纏め、旅路に出る…