※これはライト版アルカーナムでお送りします。現代にアルカーナムの作成者、シャルルを呼んで各アルカーナムに会わせて対談式で各キャラを掘り下げていこうという試みです。
完全にギャグ時空でお送りします。特定の定期に出したキャラは、その特定の定期後の状態で会話をさせます。
※アイコンはルルクスさんより
※このティオールはシマナガサレ本稼働2回目の後を想定しています
0.挨拶
「2番、女教皇のタロットカード、ティファール。『メンテナンス』の時間だ」
「ティオールだつってんでしょ!! 私の名前を取っ手取れるようにすな!! 制作主が間違えんな!!」
「あぁ、すまない、悪気はない。許せ、ファティール」
「よくやられた間違い!! 絶対悪気しかないでしょ!!」
1.作成ノート
「Ⅱ THE HIGH PRIESTESS。女教皇のタロットカード。高い知性と冷静さを示すカードだ。そうか?」
「示してるでしょーが!」
「実際こいつにはアルカーナムの記録媒体と密接になっている。
何体かいるんだ、重要な機構の核になっているやつが。
故に、記憶が共有されるアルカーナムにおいても、特に他の者らの動向を把握している」
「記録媒体の核であるが故に知識に貪欲に作った。魔術師であることも、その性格が由来している。研究者として向いているだろう?」
「ただ、そのせいか少々変な首の突っ込み方をするようになり、一週回って頭が悪くなってしまった」
「私そろそろキレていい?」
2.能力について
「こいつのすごいところは、扱えない属性の基本属性及び複合属性がない、という点だ。
俺たちの世界では性格や保有魔力の性質によって扱う属性に得意不得意がどうしても出てくる」
「そしてこいつはあらゆる複合属性の扱いに長けている。そのように作ったとはいえ、人間として生まれていればとんでもない逸材だっただろうな」
「今やタロットカードでは相反する要素として白と黒の柱が描かれる。
こいつの容姿や能力が正しく反映されるんだろう」
「こ、ここまで褒められると照れくさいわね……」
「それだけ、俺の腕が優秀だということだな」
「私の喜びを返せ」
3.性格について
「知性があり、冷静沈着になるように性格を組んだ。同時に知識に貪欲で、他のアルカーナムが持ち帰った知識に興味を持ち、記憶媒体の核という役割も持たせた」
「その結果、自ら貧乏くじを引きに行く、あるいは好奇心のままトンデモ行動をやってのける知性の欠片もない人間に仕上がってしまった」
「さっきから私のこと悪く言わないと気が済まないの!?」
「人の願いに触れる以上、心持たない冷酷な道具にするわけにはいかないからな……逆位置の、完璧主義でヒステリックになる部分を考えればまあ、合うか」
「待って待って待って、身に覚えがない、全然覚えがない!!」
「え?」
4.人間関係について
「でなければエナンと毎日のように喧嘩しないだろう?」
「そうなるように作ったのお前か!!」
「お前言うな、俺はお前の生みの親だ。
ったく……価値観の相違によりしょっちゅう喧嘩するように作ったんだ。お前の逆位置の示唆のためにな。ありがたく思え」
「一体どこから目線よ。生みの親目線だって?
あぁそうですねワガアルジサマハエライデスネー」
「こういうところなんだよなぁ……」
「ふんだ、私にはエクシスっていう恋人がいるもの、後で慰めてもらってくるわよ」
「ちょっと待って、それは知らんが? 聞いてないが?
え、恋人……恋人……?」
「変化のないアルカーナムに変化をもたらせれば面白いじゃない。ごっこの関係だけど」
「なんだ、本当の恋人じゃなかっ……俺の魔法具を壊そうとすな!」
5.道具の思想
「別に特別にどうこうといった思いはないかもしれないわね……道具として作られていて、人間の占いに天啓を与える。それだけの存在。
それ以上でもそれ以下でもないわ」
「こういうところは肩入れや感情移入をせず淡々とあるな……いやそう組んだのだが」
「けれど、ルールに則って『知りたい』と思ってしまうのは、こう作られたが故の本能よね」
「……まさか」
「アルカーナムは変化を良しとしない魔法具。組み込まれた枠組みから逸脱できないように、変化を良しとしない魔法具として生み出された」
「その枠組みの中で変化が起きれば……とても素敵なことだと思わない?」
「だから魔法具を壊そうとするなバカ!!」
「壊す気はないわよ。変化すれば楽しいなぁって思うだけ」
「それが下手したら壊すって言ってるんだよ!! 十中八九壊れないが!!」
6.外の世界に対して
「実に面白く、興味深いわ!」
「流石知識欲の権化!!」
「正直人の願いなんてどうだっていいから色んなことを教えてほしいわ!」
「人の心がないように作った覚えはないが!!」
「だってすごいじゃない! 人が死ねば死ぬのよ!」
「俺もすでに故人なんだが!?」
7.人間に対して
「そうね……興味と希望かしら」
「興味は分かるが……希望?」
「知らないことを教えてくれる。私たちでは起こしえない奇跡を起こす。
アルカーナムである限り不可能なことを、外の人間は可能にしてくれる」
「あーあ、契約の永続化をした私はどうしてるかしらねぇ」
「…………」
「完全にアルカーナムの機構で見るならば『エラー』なんだが……」
8.魔女に対して
「……あまりどうこう思ったことないかもしれないわ」
「だろうなぁ」
「魔女様って、私たちと外の人間の縁を期待しているところあるじゃない。大切にしてくれているけれど、その先を何か求めているというか。
だから、私たちに対しての縁の在り方も、魔女様に対する気持ちの持ち方も、何も変わらない」
「良くも悪くも、『無関心』なのかもしれないわね」
「知識に対して貪欲な人間は、知識の得られない人間に対してこうもドライなのか……また一つ知見が広がったな」
9.シャルルに対して
「死んだ人間ってなんの変化も与えてくれないじゃない。だからどうでもいい」
「すごいな、情を持たないようにした云々関係なしに極限なまでの無関心をキメられている気がする」
「作ってくれたことに対する感謝も別に……作ったからここに在る、それだけだし……」
「…………」
「関わりある中で一番どうでもいい人間かもしれない」
「そのどうでもいい人間がここにいるんだがなぁ」
10.道具から主人に質問
「死んだときどんな気分だった?」
「死人に口なしという言葉を知っているか?」
「今は口があるじゃない」
「……別に悲願を遂げていたせいで何も思わなかったな」
「だからどうでもいいなんて思われるのよ」
「クソデカため息やめろ」
おわりに
「アルカーナムを壊す気がないことは分かったがな」
「頼むからほどほどにしてくれ。アルカーナムは俺の悲願だ、壊れたら立ち直れなくなる」
「死んだ人間に立ち直れないもへったくれもないでしょうに」
「とはいえ、知りたいことは多いもの。
そんなに簡単に壊れるつもりはないわ。大事にしてくれる人もいるものね」
「本当だな? 頼むぞ、ファティール」
「エクシスー、ちょっとこの機構ぶち壊すために一緒に頑張りましょ~~~」